トイレ掃除の現状
トイレのお掃除担当の方が週に数回(ネクスコさんなどは1日に1〜2回)、洗剤や薬剤による「こすり洗い」によりトイレの清潔環境を維持しています。しかし、利用客の多いJRさんなどでは利用客が後を絶たないために掃除を毎日行っても排水管内部の長年の尿石の蓄積が原因で悪臭がなかなか消えないのが現状である。
尿石の作られ方
尿中に多量に含まれる尿素が雑菌によって作られる酵素ウレアーゼによって分解され、アンモニアに変換されるため、尿器内の液性がアルカリ性に偏る。液性がアルカリ性に偏り、PH が 8.0〜8.5 を超えると、尿中に溶解していたカルシウムイオン(Ca2+)が空気中の二酸化炭素と結合し難溶性カルシウム化合物である炭酸カルシウムに変質し蓄積していく。これが尿石である。さらにこの炭酸カルシウムが便器内および配管に滞留しバクテリアにより腐敗分解濃縮が行われ、小便器内のトラップ、管路内に、カルシウムがアンモニアなどの成分を含みながら沈着凝固、配管内が動脈硬化のような状態になり、排水不良や詰まりそして悪臭を発生させます。
尿石の除去
尿石は多孔質であるため、有機物や雑菌が蓄積しやすい性質がある。そのため尿器内に尿石が付着すると、更なる雑菌の繁殖を促し、その結果尿石が加速度的に膨張していくという悪循環を生み出してしまう。悪臭や詰まりの原因となる尿石は、歯に付いた歯石と同様、ブラシや水等では剥離・除去させることが出来ない厄介な物質である。それでは効率的な除去方法はどんなものがあるでしょうか?
水中の炭酸カルシウム(尿石)に二酸化炭素を吹き込むと炭酸水素カルシウム
Ca(HCO3)2 となり水に溶解する。CaCO3 + CO2
+ H2O → Ca(HCO3)2
これらの性質からクエン酸溶液などの酸性の液体に漬け置くことにより効果的に除去できるものと考えられます。
尿石を付着させないための対策(オゾン水の活用)
尿石が付着→沈殿→凝固→肥大化してから除去をすることは作業的にも大変であり、根本的な解決となっていないために、生成の原因を取り除く必要がある。
つまり尿や排水をアルカリ性に偏らせる、原因物質である雑菌の繁殖を防ぐことが、根本的な解決となるのである。オゾン水に完全に溶解したオゾンの酸化分解力により、オゾン水に触れただけで殺菌・脱臭・有機物の分解を行うので新たな尿石の生成を防止することができる。ただし、肥大化して堆積した尿石に関してはオゾン水のみをかけただけでは除去することは出来ないので前項のようにクエン酸溶液などに漬け込みしっかりと洗浄除去してリセットする必要がある。そして毎日のオゾン水による洗浄により雑菌の繁殖を抑え新たな尿石を生成されにくくすることができる。
他にオゾン水の特徴として脱臭・漂白作用があるので、トイレの便器はもちろん床やシンクなどの洗浄水としてもその威力を発揮する。(黄ばみ防止・悪臭防止・除菌)
オゾン水使用例その@(移動式)
オゾン水製造装置を台車に乗せ移動させ、本体にホースをつなぎオゾン水を連続でかけながら清掃する。
対応機種:YS15ZW・YS3000ZW
オゾン水使用例そのA(固定式)
オゾン水製造装置をトイレ内の器具置き場などの壁もしくは床に機器を設置して、本体にホースをつなぎオゾン水を連続でかけながら清掃する。
対応機種:YS15ZW・YS3000ZW・YS4000ZW
オゾン水使用例そのB(高濃度オゾン水持ち運び型 ※実用新案)
トイレ内の器具置き場などが無く機器の設置が困難な場合、トイレより離れた機器が設置可能な場所に本体を設置して専用の電動散布機にオゾン水(高濃度)を汲みトイレまで運んでオゾン水を電動散布しながら清掃する。
オゾン水は約30分でその濃度が半減してしまうため、貯め置きして使用することが困難とされてきました。そこで4ppmという濃度の高いオゾン水製造装置を使用して、貯め置きしても夏場で最低1時間半以上の除菌力を維持できるようにしたシステムです。(実用新案)
ホースレスなので、ドッグランや屋外のごみの仮置き場など水道のない場所でもオゾン水を使用することが最大のメリットです。
対応機種:YS4000ZW
オゾン水使用例そのC(洗浄水配管組み込み型)
トイレの流し水(洗浄水)の配管にオゾン水製造装置を組み込んでしまいトイレの洗浄水そのものをオゾン水にしてしまう方法です。
常時オゾン水が流れるのでその除菌脱臭効果は絶大ですが、トイレ配管のパッキンなどへの腐食の度合いの考察が必要となります。
対応機種:YS30ZW・YS15ZW
効果
- 小便器、大便器、床、排水管の殺菌洗浄。
- 便器への黄ばみの分解および付着防止効果。
- 尿石の分解および付着防止効果。
- 悪臭対策。
オゾンまめ知識
オゾンは、自然大気中に存在しており、酸素と同素体である無色の気体です。オゾンは、酸素分子と酸素原子からできています。1〜2分で酸素へ戻りますので残留性はありません。その濃度にさえ注意をすれば薬剤に比べて非常に環境にやさしい衛生管理を可能にします。
O2 + O = O3 (オゾン)
オゾンのもつ特徴として強力な殺菌力、酸化力、脱臭力、漂白力があげられます。
オゾン水とは?
これらのオゾンを特殊な技術により水中に溶け込ませた水自体に殺菌力のあるお水をオゾン水といいます。オゾン水の主原料は水と空気からできており、なんの添加物も使用しておらずオゾン自体が非常に不安定な物質である為残留性がない。以上の事から、オゾン水は生物分解を受けやすく、無公害であり、肌に優しく、安全性は非常に高い殺菌、脱臭、漂白水なのである。よって、赤ちゃんからお年寄りまで殺菌、消毒したい食品からおもちゃ、手荒いにいたるまで、何にでも安心して使用して頂けます殺菌水です。
良質なオゾン水とは
金魚ばちの中でブクブクさせたようなお水をオゾン水と勘違いされている方が多いですが、これはオゾン水ではありません。本来の良質なオゾン水はオゾンをミクロな状態にしてお水の中に完全に溶解させているものを言います。水そのものに触れるだけで殺菌できるお水のことです。良質なオゾン水は上から覗いて気泡が出ません。
オゾン水と他の殺菌剤との比較
殺菌水(薬品)名 | オゾン水 | 強酸性水 | 塩素系殺菌剤 | アルコール | |
2室方式 | 3室方式 | ||||
ヌメリ除去 | ◎ | × | × | × | |
除菌効果 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
脱臭効果 | ◎ | × | × | × | |
周辺機器への影響 | ◎ | ×(さび) | ○ | × | ○ |
手肌への優しさ | ◎ | ○ | ◎ | ×× | △ |
食材へのダメージ | ◎ | ×(味の変化) | ○ | ×× | ×× |
使いやすさ | ◎ | △ | △ | ○ | |
次亜塩素濃度 | 0ppm | 30〜70ppm | 20〜60ppm | 50〜200ppm | 0ppm |
安全性 | ◎ | ○ | ◎ | ×× | △ |
イニシャルコスト | △ | △ | ○ | ◎ | |
ランニングコスト | ◎ | ◎ | △ | △ |
装置
YS15ZW |
YS30ZW |
YS3000ZW |
YS4000ZW |
装置に関する詳しいことはお問い合わせページよりお問い合わせください。
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